ラブレターの思い出
少女漫画ではラブレターを書くのは女の子だけど、私の回りでそんな女の子 1回も見た事がない。私だって書いた事ない。
ラブレターを書くのはむしろ男の子の方が多いみたいだ。
昔はメールとかないし、男の子も真面目だったようで、何度かラブレターを もらったことがある。
9割は私も嫌いじゃないひとから。
多分私の態度が相手に「脈がある」と思わせてしまうんだろう。
時々大嫌いな人からまでも。
真面目に書く人、おちゃらけて書く人、いろいろだけど、 絶対入っている言葉は「好きだ」
でも私はストレートに好きだと言われるのは、あまり好きじゃなかった。
もしかしたら私の事好きなのかしら……くらいに匂わせてくれる文面が好き。 だってその方がドキドキするし。
「好きだ、つきあってください」
と言われたら「ごめんなさい」って返事してそれきりにするしかない。
だけど、曖昧なお手紙だったら、曖昧なお返事を出せる。
相手が嫌いな人の場合は別だけど、好きの部類の人だったら、 そういう手紙のやり取りは楽しいし。
そうしているうちに、たぶんだんだん好きになって行くかもしれないのに。
いきなり言われても、それまで好きと思っていなかった人とつきあうことは出来ないけど、手紙を通じてだんだん好きになって行けば、気持ちも盛り上がると思う。
そういう恋愛ごっこが女の子は好きよね。
なんで男の子にはそれがわからないんだろう。
今までで一番笑えたのは小学校4年の時もらったやつ。
「好き好き大好き。かわいい翡翠ちゃん、かぜをひかないようにね。」
文章はそれだけ。
他にはハートマークがいっぱい飛ばしてあった。しかもハガキ。
親が見て大爆笑。
その子は照れ屋で学校ではしどろもどろなのに、手紙だと大胆で可笑しかった。
1度だけ、ラブレターの返事を書かなかったことがある。
ちゃんとお返事はするべきだと思っているので、その事が今でもすごく後悔される。
中学2年の時だ。
転校する前の学校のA君から。小学校も一緒だった。
その人は友達としてかなり仲良かったので、返事が出来なかった。
なんて書けばいいかわからなくて。
その手紙には「好きだからつきあってください」とは書いてなかった。
「ずっと好きだった。どうしても君の事が忘れられない」って書いてあった。
気持ちは嬉しかったのに、どうしてもお返事出来なかった。
1ヶ月後くらいにA君の友達から電話で、A君が荒れているって言われた。
ダメならダメではっきり言ってやってくれって言われて、「ごめんて伝えといて」と言ってしまった。
A君はその後勉強に打ち込みF高校(近隣で1番賢い)に行き、防衛大に進んだと聞いた。
そんなに頭よくなかったはずだけど。
私がいい返事をしてたら、勉強なんかしないで遊んでばかりで進路も変わっていたかも。
結果的によいことをしたんだと、自分に言い聞かせた覚えがある。
今は携帯メールがあるから、誰もラブレターなんて書かないんだろう。
昔はみんな純だったね。


