恋愛小説〜マグダラの万里亜
- 序章
- 第一話「名前」
- 第二話「遠足」
- 第三話「夏休み」
- 第四話「別荘」
- 第五話「リア王」
- 第六話「喘息」
- 第七話「最後の夜」
- 第八話「星の王子様」
- 第九話「新しい敵」
- 第十話「田園交響楽」
- 第十一話「自己嫌悪」
- 第十二話「電話」
- 第十三話「転機」
- 第十四話「薔薇の咲く頃」
- 第十五話「十三周忌」
- 第十六話「恩」
- 第十七話「死神」
- 第十八話「最期の言葉」
- 第十九話「終章」
第十四話「薔薇の咲く頃」
それは穏やかで、気持ちよい陽気の日だった。
ちょうどパンジーが終わり、ビオラが最後の力を振り絞って小さく咲いている。それが夏への橋渡しをしているように見える。そろそろ鉢植えはすべて、ペチュニアやバーベナに植え替えなければならない。
蔓薔薇は少しづつ時期をずらして満開を迎えており、今は小さなカップ咲きのアンジェラが、ピンクの滝のように開き始めたところだった。その少し前に薄紫の大輪を披露し始めていたブルームーンは、もう殆ど剪定されてしまい、丸坊主だ。
どこへ行っても色とりどりの花が咲き乱れるこの季節、聡子は人が違ったみたいにおかしくなる。毎年決まって、アンジェラの咲く頃だった。
今年もまた、その季節がやって来た。
聡子はその朝、ブルームーンの香が強すぎて頭が痛くなると言って、すべての花首を切って捨ててしまったのだ。一番綺麗な花の盛りだった。
「恵里子、手伝ってちょうだい」
園芸用の手袋をした手に剪定ハサミをしっかり握って、麦わら帽子を目深に被った聡子が、妙に機嫌のよい調子で娘に呼びかけた。
「切ってしまうの?」
「そうよ、手伝って」
「まだ開きかけたところよ」
「匂いが我慢出来ないの。どうしてこの花は、こんなに嫌な匂いがするのかしらね」
あんなに愛していたブルームーンの芳香を、当たり前のように「嫌な匂い」と言う。
同意を求めている風ではなく、相手構わず一人で話す。この季節の聡子は、いつもそうだった。
土曜日で透も休みだったが、聡子は、まるで透がいないかのように振る舞っていた。朝からずっと一人で庭の手入れをしており、朝食も昼食も食べていない。
「聡子さん、お腹空かないの?」
「恵里子って昔から私を聡子さんと呼ぶわね。一度もママと呼んでもらった記憶がないわ」
「そんな事ないよ。小さい頃はママと言ってたでしょう?」
「そうだったかしら。思い出せないわ」
「そうだったよ」
大きな黒いゴミ袋を持って、聡子の切った花を受け止めながら、娘は寂しそうに笑った。もう、聡子の背丈を追いこしている。
「どうして私を聡子さんと呼ぶの?」
「前にも言ったじゃない。透パパがそう呼ぶから、うつっちゃったのよ」
「いつから恵里子は、私を聡子さんと呼んでいたのかしら。本当に思い出せないわ」
聡子は透の名を聴いても、聴こえなかったかのように振る舞った。わざとそうしている訳ではない。何かが聡子の心を閉ざさせたのだ。
楽園のような花の園で、聡子は幸せそうに薔薇を切った。笑いながら容赦なく、まだ開きかけたばかりの花を捨てて行く様は、異様だった。
「恵里子、学校は楽しい?」
「学校はもう卒業したんだよ。今はお医者さんの勉強しているでしょ」
「あ、そうそう、そうだったわね。いつ卒業したんだったかしら。すぐ忘れてしまうわ」
「もう二年も前に卒業したでしょう?」
「そうだったかしら。二年も前に? ついこの間まで小学生だったのに、変ね」
「小学生だったのは、ずっとずっと昔でしょ」
「そう? いつの間にそんなに経ったのかしら」
ふと動きを止めて、聡子は薔薇の枝を持ったまま遠くを見つめていた。澄んだ瞳には何も映っていないのだろう。ただ、空の蒼さばかりが反射していた。
「聡子さん、もう中に入ろう。何か食べた方がいいよ」
「お腹は空いていないの」
「でも今朝、マドレーヌを焼いたんだよ。紅茶を容れて一緒に食べようよ、ね?」
「恵里子は昔からマドレーヌが大好きだったわね」
「そうだね」
「でもいつ自分でつくれるようになったの? あ、わかったわ。あの子に教わったのね。あの何でも器用な子に。えっと……誰だったかしら、名前が思い出せない」
聡子はハサミをその場に落として考え込んだ。ハサミの刃は足を掠めたが、聡子は気にとめる様子もない。
「あぶないよ」
もう誰の言葉も耳に入っていないようだ。
「ああ、ダメ。思い出せない。どうしてこんなに何もかも忘れっぽくなってしまったのかしら。でも恵里子、あの子とはあまりつき合わない方がいいわ。ママはあなたが心配なのよ。あの子とつきあっていると、何かよくない事が起こりそうな気がするの」
大袈裟に頭を抱える仕種は、芝居がかっていた。
「大丈夫だよ、聡子ママ。誰ともつき合っていないから」
「あら、ようやくママと呼んでくれたのね」
「ママと呼んだ方が嬉しいの?」
「時々はね」
「それじゃあ時々、聡子ママと呼ぶ事にするよ。さあ、もう中に入ろう。透パパが一人じゃ寂しいでしょう?」
娘に背中を押されて、聡子は麦わら帽子を被ったまま、リビングの窓から家の中に入った。
「帽子を取って」
聡子をソファに座らせて、帽子のリボンをはずしてやる。
「今お茶を容れるよ。透パパも呼んで来るね」
聡子は有らぬ方を見つめており、聴いていないようだった。
二階で本を読んでいた透は、階段をトントンと上がって来る足音を聴いて、書斎から出て来た。
「聡子さんは?」
「うん、今ソファでぼんやりしている。お茶を容れるから一緒にマドレーヌを食べよう?」
「わかった。すぐに行くから先に行って。済まないが、聡子さんから目を離さないでくれ。平日はお義姉さんに頼んでおくから」
「わかってるよ、大丈夫。ちゃんと見ているから」
「ごめんな、万里亜」
万里亜は一瞬だけ、愛情の隠った笑みを浮かべ、すぐに透から視線を外した。
国立大学の医学部を卒業して三年目。二年間の研修を終えた万里亜は、母校の医局で大学院生になっていた。大学に残るためには、助手のポストにつくか、大学院に進むか、無給の研究員になるしかなかったのだ。
放射線科の診断部は、他科に比べて時間の拘束が少なく、研修も楽だった。マイナーな科であるため、希望者も少なく、比較的出世し易い。
放射科医はアメリカでは確固たる地位を築いていたが、日本ではまだあまり知られていない。よほど大きな病院にならないと、放射線科医を置いていなかった。つまり、これから需要が増える医者であることは間違いない。
放射線科は治療部、診断部、核医学の三部に分かれており、それぞれに助教授が一名づつ、講師が数名、助手が大勢いた。
助手というポストは、呈のいい雑用係で、研修医の世話はしなければならないし、万が一研修医がミスした時に、責任を被らなければならない。助手の全員が講師になれるわけはなく、まして教授になれるのはたった一人だ。今ではなりたがる者は少なかった。
助手にはアルバイトの為の自己研修日が一日与えられており、土日もあわせると週休三日だった。しかし収入は普通の会社員よりずっと少ない。休みの日にアルバイトをして、ちょうどいい収入になるように上手く出来ていた。
三年目の医者は、通常、関連病院に出される。万里亜にも、福島に行かないかという打診があった。しかし万里亜は、透の側を離れたくなかった。
関連病院の収入は、医局の三倍以上だったが、魅力は感じなかった。
大学に残りたいと申し出ると、教授が助手のポストが空いていると言ってくれた。しかし結局、大学院を受験した。
大学院生と言っても授業がある訳ではなく、仕事は研修医や助手と殆ど同じだった。しかし給料が出ない分、楽に休みを取れた。聡子の状態を考えると、いつでも休めるようにしておきたかったのだ。
放射線科という特殊な環境には、二種類の人間がいた。
自分の知識に絶大な自信を持っており、それを証明する事に喜びを感じるタイプと、単に楽をしたい怠け者タイプである。だが倫理観の希薄さは共通していた。
社会の為に働きたい、一人でも多くの患者を救いたい、そういう想いを持った者は、放射線科には進まないのが常だった。そもそもそういった理想を持って医学部に進んで来る人間は、昔はともかく今では少数派だ。
万里亜が医者になろうと考えたのも、社会の為ではなく自分の為だった。
透に依存する生活は、心地よい温室だ。しかしいつまでもそうしている訳にはいかなかった。
万里亜は、自分が小学生の時に考えていた事を実行に移した。すなわち、一人でも生きて行ける術を身につけた。
医者になるか、弁護士になるかして、社会的な地位を手に入れたかった。そうすることで、誰にも自分を虐げさせないで暮らせると思った。
医者を選んだのは確率の問題だった。医師国家試験の方が、司法試験より遥かに合格率が高かったからだ。
毎年、聡子の言動がおかしくなると、透は仕事を休んで聡子を病院に連れて行く。研修医は簡単に仕事を休めないと知っていて、万里亜に無理は言わない。大学院生になったのは、少しでも透が、万里亜に気を使わないで済むように思ったからでもある。
そうは言っても透の気配りからは、万里亜の仕事を認めてくれているのがわかり、それがとても嬉しかった。
聡子を連れていくのはいつも同じ病院なのに、医者は行く度に変わる。おそらく研修医か、三〜四年目の医者がアルバイトで来ているのだと思われた。
病院では、ある年は解離性健忘症と診断され、またある年は、偽痴呆とか気分性季節障害とか言われて抗精神薬が処方された。今年はうつを伴う軽い神経症と言われ、抗うつ剤を処方されていた。だが、聡子はそれを頑に飲もうとしない。
始めはわざとやっているのだと、透も思ったし、万里亜も思った。だが十二年目になる今、毎年五月の数週間だけ聡子が病気になる事に、すっかり慣れっこになっていた。
数週間こういった状態が続いたと思うと、ある日突然、元通りの聡子に戻っている。そして自分がおかしな行動をとっていた数週間の事は、何一つ覚えていないのである。
年によって症状の程度には差があったし、期間も、短い時は三〜四日だが、長いと三週間続くことがあり、予測は不可能だった。
初めてこの症状が起こったのは、恵里子の一周忌を準備している時だ。おそらく恵里子の死を受け入れたくなくて、わざと逃げているのだろうと、透も万里亜も考えた。一周忌の終わった途端に、すぐに元に戻ったからである。しかしそれから毎年、恵里子の法要があってもなくても、聡子は発症した。
恵里子が死んだ年の秋に養女になった万里亜を、次の春には恵里子と呼び、透の存在を無視し、時々は自分の名前も忘れてしまう。
怒りは感じなかった。その度に聡子が、万里亜を悪し様に言ったとしても、その事を透には話さなかった。
最初から聡子は、万里亜を嫌っていたのだ。その事は、ちゃんと知っていたではないか。だが、それ以外の時期には、万里亜を丁寧に扱ってくれた。
その丁寧さが万里亜を、「あなたはこの家では他人なのよ」と言われているような気分にさせたが、その通りだから仕方ない。聡子のキリスト教的偽善は、嫌と言うほど毎日見せつけられた。
聡子は透の前で、完璧な妻を演じていたが、万里亜を引き取った事を後悔しているのは、間違いなかった。それは二人だけの時に、より陰湿に伝えられた。表面上は丁重なもてなしをし、内心は蔑んで、時折ちらりと刺々しい態度を見せた。聡子にはそれが精一杯だったのだ。
万里亜に対する不満は、日に日に募って行って、大きなストレスとなっていた。それがありありとわかるので、万里亜も時々は罪悪感に苛まれた。
百合子は万里亜に対する不満を、暴力で発散した。
祖母は、万里亜の素行について虚偽を百合子に伝え、百合子の手で万里亜を罰した。
二人とも、万里亜と一緒に暮らす事で、明らかに不満やストレスを感じていたのだ。
そして聡子もまた同じだった。中では聡子が一番、我慢強かった。キリストの教えのせいだろうか。それとも生まれ持った品格のせいだろうか。
万里亜は聡子を気の毒に思ったが、消えてやる訳にはいかなかった。
一体何がそんなに母親たちを苛立たせるのか、万里亜にはわからなかった。母親という種族からは憎まれる運命なのだと、思うしかなかった。
それでも、万里亜は幸せだった。岡田家に引き取られての十二年間、毎朝透と顔をあわせる事が出来、困った事があれば相談する事も出来、そして毎晩おやすみを言う事が出来る幸せを思えば、聡子の不愉快な態度など、どうということはない。百合子のように、直接危害を加える訳ではないのだ。その点だけでもどんなに感謝すべきだったろう。
他愛のない話をしながら、お茶の時間を表面上楽しんだが、聡子は相変わらず透を見えていないかのように扱った。その空気の重みに耐えられなくなったのか、透はお茶を一口飲んだだけで立ち上がってしまった。
「万里亜、あとを頼むよ」
そう言って書斎に戻って行った。
大切に愛して来た妻に、存在を否定された痛々しい背中を見つめながら、万里亜は無意識に指を組み合わせていた。
透の姿がリビングから消えると、聡子が身を乗り出した。
「思い出したわ、恵里子」
「え?」
「あの子の名前」
我に返って聡子を見つめる。いつものぼんやりした表情ではなく、ギラギラした瞳で万里亜を睨み付けている。鳥肌が立った。
息を詰めて、聡子の口から自分の名前が吐き出されるのを待った。
「思い出したの」
焦らすように、もう一度ゆっくり口にする。
「あの子は」
ほんの微かに、口元が笑いを浮かべたように見えた。
「マグダラのマリアよ」
衝撃が胸を駆け抜けた。
それまで毎年毎年、この時期になると聡子は言ったものだ。
「あの子とはつき合わない方がいいわ。恵里子の為よ」
あの子というのが自分の事だと、よくわかっていたが、今まで名前が口に出された事は一度もなかった。
万里亜は今まで、聡子がこの時期「あの子」と呼ぶのは、小学生の頃の自分だと思っていた。それがどうだろう。聡子の目には小学生の自分が、マグダラのマリアに映っていたというのだろうか。
万里亜は岡田家の養女になってからも、聡子と共に教会に通っていた。聡子はどんな時にも信仰厚く、敬けんな態度だった。ボランティアにも積極的に参加し、バザーでは一番多く働いた。
万里亜は表面上、聡子に倣った。けれど本心では、神などいないと思っていた。
辛い時、悲しい時、困った時、神に祈ってしまうのは、ただの習慣だ。聡子のように、本心から困った人を助けたいと思っていないし、自分から教会に通いたいとも思わない。それでも、誰より信心深く見える振る舞いをした。それが、聡子が娘に望む態度だと思ったからだ。
聡子は時に、聖母マリアの化身ではないかと、慰問先の人々に言わしめた。完璧な慈悲をもって、老人や子供の施設を訪問し、朗々とした、だが優しさに満ちた声で、聖書を読んだ。
イエス様は、「多くの罪を持つものは罪の少ないものより、愛も大きい。多く愛したものは赦される」と言って、マグダラのマリアの罪を赦した。だが聖母マリアだったらどうだろう。
衝撃は稲妻のように、一瞬で過去の記憶を貫いた。
修二はいつでも万里亜に優しかった。万里亜は百合子が帰って来なければいいと思ったではないか。
祖父は万里亜の言う事を何でも聴いてくれた。怒ってばかりいる祖母を、疎んだ事がなかったと言えるだろうか。
透は……。そうだ、透は別格だ。まさに、マグダラのマリアにとってのイエス様のように、万里亜にとっては神同然の存在だった。透を愛すれば愛するほど、幼い時から百合子に言われ続けた自分の罪深さが、消えて行くように感じていた。
乞食にも手を差し伸べる聡子が、万里亜だけを疎ましく思うのには、ちゃんと根拠があったのだ。
養女になった時も、初めは聡子が、万里亜を積極的に望んでいるかのように見えた。しかし、そうではないと、心の奥では知っていた気がする。
望んだのは透だ。万里亜はそれを知っていた。だが透が望んでくれたのは、万里亜の為ではない事も、ちゃんと知っていた。愛する妻の慰めのために、そのためだけに、万里亜を望んだのだ。それだけだ。
それでも、万里亜は幸せだった。どんな形であれ、透の側にいられるのは無上の喜びだった。
誰に、どんな風に思われていたとしても。
目の前の聡子は、すでに焦点の定まらないうつろな瞳で、窓の外をぼんやり眺めていた。
聡子は今年、五十になる。だが、色白で華奢でたおやかで、万里亜の目から見ても充分美しかった。三つ年上の透とは、本当に似合いの夫婦だった。
万里亜は直接、透に気持ちを打ち明けたり、それらしい行動をとった事は一度もない。この幸せな時間を、自分からぶち壊しにするような真似は、絶対に出来なかった。だが、心は透を、養父としてではなく、一人の男性として愛していたし、養女に迎えられた時からすでに、その自覚もあった。
聡子を苦しめ、解離生健忘症を生じさせたのは、恵里子の死ではなく、万里亜の存在そのものだったのではないか。
「あの子は厄病神よ」
百合子の声が頭に響く。
「あの人を殺したのはあの子よ」
「あの子が側にいたら、私は幸せになれない」
再婚を前にして、祖母に子供達を押し付ける為、訪ねて来た母。あんなにも弱々しげに泣いている母親を見たのは、あれが最初で最後だった。
自分が殺したという千絵の父親は、一体どんな人物だったのだろう。百合子はその人を愛していたのだろうか。
急激な喪失感に襲われて、万里亜は首を振った。
(考え過ぎてはダメよ。私は私なりに一生懸命生きて来たじゃないの。聡子さんにだって感謝している。聡子さんから透パパを取り上げようなんて、思ってはいないわ。ただ、側にいさせて欲しかっただけ。ご免なさい。それが聡子さんを苦しめていたのだとしても、私を透パパの娘でいさせて)
油断するとすぐに持ち上がりそうになる想いを、心の一番深いところへ押しやって、万里亜は指を組み合わせる。力を込める。それが心の封印であるかのように。
二十六になっていた万里亜は、魅力的な大人の女性に成長していた。しかし万里亜の心は子供のままだった。子供の頃、あまりに早く成長し過ぎたため、その後の成長が止まってしまったかのようだ。
成長を止めていた心が、今、ダムが決壊したかのように、急激に年月の大波に襲われたような気がする。突然知ってしまった苦々しい事実の為に、万里亜の心は一気に年老いて疲れ切った。
嫌がる聡子になんとか薬を飲ませて、万里亜はティカップを片付け始めた。

